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執筆者の写真Atsushi Hagino

タイ入国顛末記~その2:ホテル予約からCOE取得まで

更新日:2023年7月31日

前回の記事では、飛行機の予約からビザの取得まで、私が体験したことを中心にご紹介していきました。もっと軽いノリで書きたかったのですが、いざ実名でアップするブログとなると、どうしても構えてしまいます。日〇連あたりから、「品位云々」という言葉も聞こえてきそうでもあり…。

閑話休題。今回は、ビザを取った後に日本国内で行った手続の体験談をお話ししようと思います。

1 ステップ3-ASQ(隔離)ホテルの予約


隔離のためのホテルをいつ予約するべきか、ということについては、何か明確な基準があるわけではありません。ただ、後述するCOEの申請に際して予約確認書が必要となるので、それまでに予約をしておく必要があります。また、予約に際しては予約したフライトについて通知する必要があるので、「フライト予約後、COE申請まで」というのがおおよその正解となるのでしょう。もっとも、ホテルによっては、仮押さえ的な対応もしてくれるのではないかと思いますし、とにかく選択の幅が広い一方、部屋の空き状況次第で希望のホテルに入れない場合もありますので、いずれにせよ早めのアクセスが望ましいでしょう。その意味では、ホテルの予約については、実際のところはステップ1(飛行機の予約)と同じかそれよりも早く着手しておいてもいいのではないかと思います。

かくいう私も、ビザの申請を行った9月28日より前には予約確認書を取得していました。ただ、これは、ビザの申請の際に予約確認書がもしかしたら必要になるかもしれない、と思ったからに過ぎません。実際には、不要であったため杞憂に終わったわけですが。

それはさておき、隔離のためのホテルは、やっぱり政府によって指定されており、普通の予約サイト(Booking.com等)からの予約はできませんのでご注意ください。具体的には、公衆衛生省の「COVID-19緊急実施センター」のウェブサイト(http://www.hsscovid.com/。タイ王国大使館のウェブサイトからもリンクがありますが、説明文の中の見にくい位置にあります。)にアクセスしましょう。いきなりタイ語が出てきてぎょっとするかもしれませんが、恐れるなかれ。Alternative State Quarantine/Alternative Local Quarantineと書かれた箇所の下にあるタブのうち、下記で赤丸で表示したもの(英語でAlternative State Quarantine(ASQ)と記載されている部分)をクリックすれば、89か所のホテルリストが表示されます。各ホテルの名前はリンクになっていて、各ホテルが提供する隔離宿泊プログラムの紹介を見ることができます(比較的多くのホテルで日本語での紹介があるのは安心です。)。



さて、ホテルの選択ですが、なにぶん89か所から1つ選べというのは正直面倒な話です。要素としては、価格、部屋の広さ、設備、ロケーション等ありますが、私が最も重視したのは食事と部屋の広さです。やっぱり14日間いるところだし、基本的に出られないわけですから、価格の安さよりも快適に過ごせることを重視したいと思いました。価格帯は真ん中くらいでしょうか。ホテルというよりもタイに多いサービスアパートメントです。

そして、ホテルの予約方法はホテルごとで異なると思いますが、私が予約したホテルについてはメールでのやりとりとなりました。ホテルによっては日本語対応もあるのかもしれませんが、私の予約したホテルは英語でのやり取りを余儀なくされました。

流れとしては、まずは空室状況を確認し、ホテルが要求したパスポートコピーとフライトの予約確認書をpdfで送付、その後正式な予約確認書がpdfで送られてくる、というものです。なお、私の予約したホテルは、費用がクレジットカードで前払いとなっており、予約確定後に指定された決済用サイトで支払い(ホテルの宿泊料と医療機関の検査費用は別に支払う必要がありました。)を行いました。

2 ステップ4-旅行保険への加入


旅行保険についても、実際のところはステップ1と同時期に行ってもよいと思います。

また、旅行保険については、タイ滞在の全期間にわたり10万米ドル以上の治療補償のある保険に加入しなければならない、となってますので、これに対応する保険に入ることになります。

保険自体は、損害保険会社がインターネットで売り出している保険で問題ありません。しかしながら、必ず注意しなければならないのは、保険証上に「当該治療補償が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)をカバーしている」旨の英語の文言が存在しなければならないことです。

実は私はこれをうっかり失念しており、当初契約をした保険会社から受領した保険証にはその文言がなかったため、後のCOE申請の際に書類に不備があるとされて申請のやり直しを求められてしまいました。加えて私が申請した日が渡航予定日に対応するCOE申請手続の最終日であり、かつ、その不備の指摘が夕方5時以降だったため保険会社にも連絡が取れず、非常に焦ってしまいました。

最終的には、タイの受入先から他社事例として他の日本の保険会社のものを使用したという話を聞き、すぐにその会社の保険に改めて加入し直し事なきを得ました。その会社の保険証上には、上記の文言について、次のように記載されていましたので、ご参考までに紹介します。

3 ステップ5-COE(Certificate of Entry)申請


さて、これまでの一連の作業を経ればようやくCOE申請です。

COE申請には、大別して2つの作業があります。1つは指定された資料をpdf形式で、大使館により指定された送付先のいずれかにメールで送付すること、もう1つは指定されたウェブ上で必要情報を登録することです。

以下、それぞれに分けてご紹介します。


(1) 資料の送付

タイ王国大使館のホームページによれば、次のような要求がなされています。


① pdfで送付すべき書類

いずれもファイル名として「(上から順に)番号+資料の名称(おそらく英文が望ましい)」を記載すること(例:「1.Passport Photo」。詳細はホームページの記載を参照。10月分のフライトとの関係では、次のウェブサイトを参照http://site.thaiembassy.jp/jp/news/announcement/9427/)。

  • パスポートの顔写真のページ

  • パスポートのビザ又は再入国許可のページ

  • 航空券又は予約確認書

  • 記入済みの申告書(Declaration Form)

  • 旅行保険証

  • 隔離ホテルの予約確認書

  • 入国理由を記した文書(タイの受入先から入手)

② 送付先と件名

送付先はタイ王国大使館、大阪総領事館又は福岡総領事館のいずれかであり、メールアドレスは次のとおりです。

大阪総領事館:rtcgosaka.visa@gmail.com

福岡総領事館:visa.fuk@mfa.mail.go.th

また、件名についても指定があり、英語で「渡航希望日::渡航目的::申請者名」と記載する必要があります。なお、ウェブサイト上では「渡航希望日 :: 渡航目的申請者名」という具合に渡航目的と申請者名とが連続して記載されていますが、その後の例示を参照すれば、ここも「::」で分割すべき場所であることが分かりますのでご注意ください。

例:9 October 2020::Business::Mr. Atsushi HAGINO

③ なお、上記のうち申請書(Declaration Form)については、10月のフライト分について上記のサイトに次のようにあまり目立たない形でリンクが貼られていますので、見落とさないようにしてください。リンク先からword形式の申請書フォーム(英文)をダウンロードし、必要事項を埋めていくことになります。途中、「4. Health details」にはYes/Noの質問がありますが、健康に問題がなければ全部Yesが入ることになるはずです。


④ 資料送付後、受領確認メールが変身されます。更に書類に不備があればそれが指摘され、再度全部の資料をそろえて送付するよう指示されます。問題がなければその旨が通知され、後日COEがpdfで送付されます。このCOEは、チェックイン以後に必要になりますので、必ずプリントアウトしてください

(2) ウェブ上での必要事項の登録

10月のフライトの場合には、上掲のウェブサイトに、各出発日ごとに登録先のリンクが次のように貼られています。



ここで特に注意を要するのは、上記のとおり各出発日ごとに期限が設けられており、かつ、上記(1)の資料のメール送付後にこの手続を行うよう指示されていることです。ここでよく考えてみれば、メールで送付する資料には「パスポートのビザページの写し」が含まれていますので、新たにビザを取得した人にとっては、ビザ取得→資料のメール送付→必要事項の登録の期間が非常にタイトになる可能性があります。

そして、私がまさにそのケースでした。9月28日に申請をしたビザが到着したのが9月30日。そして、10月9日出発の場合の登録の期限が同じく9月30日。つまり、当日に一気呵成に行わなければならなかったのです。その上、既に述べたように保険証にミスがあったので取り直した経緯があったため、9月30日はとにかく仕事そっちのけでバタバタしてしまいました。これを読まれた皆様においては、私のようなミスをすることのないよう、くれぐれも各書類の準備に遺漏なきようお気を付けください。

なお、必要事項の登録手続自体は、それほど難しくはありません。英語で記入することになりますが、案内は比較的親切です。

*   *   *

今から思えば、今日お話しした一連の手続が私を一番悩ませました。タイ王国大使館の案内も、必要事項は全部記載しているものの、リンクが分かりにくかったりどこに説明があるのかわかりにくかったり、説明も正直手取り足取りの親切なものではないので、自分でする場合には結構手間がかかると思います。なので、かなり意識的に前倒し的に進めていくことをお勧めします。

そして、孤軍奮闘の私のタイ渡航作戦は、更に佳境に入っていくのでした。(続く)

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